こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、子ども靴 『NIKEダイナモフリー』 のレビューをしていきます!
全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、
をご覧ください。
●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識を元に、『この靴は歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点で靴のレビューをしていきます。
▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。
●目次
●NIKEダイナモフリーの簡単な特徴
●かんたんなレビュー結果
●各項目の詳細
・実際に歩きやすいの?
・立っているときにバランスがとりやすいか?
・足の変形を助長しないか?
▶︎前足部の変形
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎後足部の変形
(扁平足、外反扁平足)
●まとめ
●NIKEダイナモフリーのかんたんな特徴
▶︎NIKEは、説明不要の世界的なスポーツメーカーですね!
近年だと2020年1月の箱根駅伝にて、NIKEのランニングシューズが 好記録を連発したりと、さらなる脚光を浴びているメーカーです。
今回は、そんなNIKEの子ども靴『ダイナモフリー』をご紹介します。
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⇒参考価格:3980円
⇒サイズ:13〜16㎝(1㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
⇒このダイナモフリーは、特に靴底の形状が最大の特徴ではないかと思います。箱根駅伝でも使用された厚底シューズにも少し似ているので、とても楽しみです!
⇒ではでは、実際にこの靴が『歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点でレビューしていきます!!
●かんたんなレビュー結果
▶︎さっそく結果を簡単にお伝えします!
●歩きやすさ :10/10
●前後の安定性 :3/10
●左右のふらつき :7/10
●足首の変形 :7/10
●足指の変形 :4/10
⇒ランク C
【要点まとめ】
●歩きやすい靴底の形状になっているのでめちゃくちゃ前に進みやすい。(10/10)
●靴底や革の強度もわりとしっかりしているので、足首の変形や横へのふらつきには比較的なりにくい。(7/10)
●歩きやすい反面、立っている時に後ろにふらつきやすい。(4/10)
●履き口で足首を固定できないので、足が靴の中で滑って指を圧迫してしまうリスクあり。(3/10)
↑以上のような結果になりました!!
▶︎まだ立位が安定していない1〜2歳のお子さんは転倒しないように注意が必要だと思いますが、めちゃくちゃ前に進みやすい靴だと思います!!
※各項目の採点基準については下記参照下さい↓
●歩きやすい靴の基準はこちら↓
●前後の安定性についての基準はこちら↓
●左右にふらつきにくい靴の基準はこちら↓
●足首の変形になりにくい靴の基準はこちら→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192615
●足指の変形になりにくい靴の基準はこちら↓
さらにレビュー詳細を見たい方は、下記参照ください!!
・歩きやすさ
▶︎歩きやすさをみるときは、以下のポイントを確認しながらチェックします。
・つま先がしっかり反り上がっているか
・カカトのカーブがしっかりあるか
・重心の軌跡を阻害しないか
↑などをチェックしていきます。
今回のシューズは、
↑つま先もしっかり反り上がっており、前足部の転がりも良好でした!
↑また、このシューズは踵部分の反り上がりも高度なので、他のシューズよりも前に進む力は強いと思います。
さらに、付け根よりも踵が高く設定されているのでそれだけでも前に進みやすくなります。
↑重心の軌跡についても、靴底自体が
カカトの外側→付け根の内側→親指方向
に抜けるようにデザインされており、正常な重心の軌跡を再現しています。
↑正常な重心の軌跡
▶︎これらの結果から、前にはめちゃくちゃ進みやすい靴だと思います!(10/10点満点にしましたが、それ以上の点を付けたいくらいでした!笑)
・立っているときのバランス
(前後の安定性、横へのふらつき)
立つ時のバランスについて確認するときは、
・靴底の硬さは適切か
・アッパー(革)部分は適切な強度があるか
・付け根からカカトにかけて靴底が真っ直ぐか
・靴底の幅は十分か
という点に注意します。
靴の強度については、下図のように手で靴を捻ってみて硬さを確認します。
↑このように、簡単に手で捻れてしまう靴は、強度が足りません。
強度が不足し、柔らか過ぎると↓のように左右にふらつきやすくなるので、あまり良くありません。
今回のシューズは、
↑結構しっかり力を入れると、少し捻れる程度でした。
また、革部分についても、ある程度側方・カカト部分に固さがありましたので、靴の強度的にはそこそこだと思います!(下図)
▶︎次は、付け根部分からカカトにかけて靴底が真っ直ぐなのか、確認していきます。
人は本来、立っているときに
・親指の付け根(25%)
・小指の付け根(25%)
・カカト部分(50%)
↑この3点で体重を支えることになりますので、これらが接地する部分は平坦である必要があります。
↑前述したように、このシューズは付け根からカカトにかけて、かなり急なカーブがあります。
このような形状なので、足が前に進みやすい反面、前後への安定性は低くなります。(3/10)
しかし、前からみて靴底がフラットなので、横揺れに対しては、わりと安定していそうでした。
また、靴底の幅についても十分ありましたので、側方への安定性はそこそこありそうです!(7/10)
・足の変形を助長しないか。
これについては、親御さんが1番気になる点だと思います。
一般的によくみられる足の変形は、
外反母趾
内反小趾
開帳足
扁平足
外反扁平足
この5つが挙げられます。
細かい説明については、それぞれ別記事をご覧ください!
●扁平足・外反扁平足についてはこちら↓
●外反母趾・内反小趾についてはこちら↓
この5つを大きく分けると
①前足部の変形(付け根からつま先まで)
・外反母趾
・内反小趾
・開帳足
②後足部の変形(足関節)
・扁平足
・外反扁平足
に分けられます。
まず①前足部の変形については、中敷きを見て確認します。
↑付け根部分がしっかり幅があって、なおかつ先端に指が全て収まれば、外反母趾・内反小趾・開帳足にはなりにくくなります。
↑今回の靴は、幅については問題ないですね。
また、つま先の形状についてもそこそこ収まりの良いデザインになっていますので、特に大きな問題はないかなと思います。
しかし、今回のシューズは履き口の留め具がありません。
↑このように、とても簡単に脱ぎ履き出来るのですが、その反面足首を固定しにくいといった欠点があります。
履き口はゆるゆるだと、足が内部で前後に動くようになるので、結果的に足指が靴の先端に当たって変形を助長する可能性があります。
(4/10)
②の後足部の変形については、
・靴の強度
・アッパー(革部分)に芯材があるか
・靴底のウエストラインが細すぎないか
↑これらの点をチェックします。
・靴の強度については、立っているときのバランスのところでもお伝えしましたが、靴底が柔らか過ぎると、足の変形も助長してしまいます。
どういうことか、簡単にお伝えすると
扁平足・外反扁平足はざっくり言うと、足が内側に傾く変形のことを言います。
↑これは、足の関節が内側に変形していることを意味するのですが、靴底が柔らか過ぎると体重を支えるカカトと付け根(母指球)が沈み込んでしまうので、結果的にに足が傾きやすくなってしまいます。
そのため靴底が柔らかい=足が変形しやすいと言っても過言ではないでしょう。
・また、アッパー(革部分)に芯材があるということも、大きなポイントになります。
▶︎前述したように、今回の靴は革もしっかり芯材が入っているので、問題ありません。
・最後に、靴底のウエストラインの幅について確認します。
本来、このウエストについては、土踏まず部分は足が地面につかないからという理由で、ほそめに設定している靴がそもそも多いのですが、すべての人に適切なデザインではありません。
例えば、扁平足・外反扁平足の方は土踏まずが立位・歩行時に床についてしまうので、ウエストの細いデザインにしてしまえば、靴底での支えがなくなるので変形を助長してしまいます。
また、上記の変形になっていない人でも、もし仮にインソール を作成する場合は、どうしても矯正力が弱まってしまいます。
そのためウエストラインは細すぎないことが重要になります、
この靴では、
↑ウエストラインについても、しっかり幅があるので問題ありません。
▶︎ウエストラインの形状も問題なく、靴底・革部分の強度もしっかりしているため、足首の変形にはなりにくそうです。(7/10)
・まとめ
▶︎めちゃくちゃ歩きやすいですが、足指の変形には注意してください!
▶︎また、うしろにふらつきやすいので、足がしっかりしてきた3さい以降のお子さんがベストだと思います!
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⇒参考価格:3980円
⇒サイズ:13〜16㎝(1㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
●靴のレビューサイト【靴ログ】はこちら↓
以上で終わります。最後までお読みいただきありがとうございました😊
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