こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、理学療法学科の学生さん向けに、臨床実習の現状について書きたいと思います。
2018年頃までの実習形態との違いなどをお伝えしていきますので、よろしければご覧ください。
●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、現在病院で勤務している理学療法士です。
▶︎まだ6年目のため経験不足ではありますが、定期的にバイザーとして学生さんの指導を行っています。
・臨床実習の現状(2019年時点)
・なぜ、今まで17時以降もフィードバックしていたのか?
・学校でカバー出来る内容の限界
・これからの学生さんは、より個人での研鑽が必要になる!?
・臨床実習の現状(2019年時点)
▶︎2019年の理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラムの改正により、2018年までの実習形態とは異なった方向性に進んでいます。
▶︎カリキュラム改定により
臨床実習指導者は、
「実務経験5年以上の理学療法士、作業療法士」であるという条件をクリアして「16時間以上の講習会の修了」が義務化されました。
また、実習指導者の配置の割合としては、
指導者:学生さん=1:2
が望ましいとの記載でした。
このように規定が厳格化された理由としては、
過去のバイザーによるパワハラ・モラハラが一因である言われています。
それに伴い、2019年より各学校・各施設において、規定の実習時間を超えるようなフィードバックについては、基本的には行わないような流れになってきている印象です。
実際に私が勤務している病院でも、学生さんは原則17時に実習を終えて帰宅してもらう事になりました。
実習が必ず17時に終了するということは、学生さん・実習先のバイザーどちらも負担が軽減するため、基本的には私も大賛成です。
しかし、実際に17時で学生さんに帰宅してもらうようになり、私自身少し問題に感じる部分もありましたので、それについて記載していきます。
・そもそも、なぜ今まで17時以降もフィードバックしていたのか?
▶︎そもそも、なぜバイザーは17時以降もたくさんフィードバックしていたのでしょうか?
基本的には残業代も出ない中で(しっかり出る職場もありますが)、バイザーがわざわざ時間をかけて残るメリットは存在しません。
もちろん多忙であるため、17時以降しか時間を避けないといった理由も大前提としてあるかと思いますが、
大半のバイザーは、
「学生さんに一人前になってほしいから」これに尽きます。
もう少し視点を変えると、
「これから学生さんが将来担当するであろう患者さんのため」という方もいると思います。
もしかしたら中には、単に学生いびりをしたいだけのバイザーもいたのかもしれないですが、基本的にバイザーの大半はそのような考えで、長い時間フィードバックを行っていました。
・学校でカバー出来る内容の限界
▶︎学校の先生に最近の事情をお聞きすると、やはり学校のみでは、レポートやレジュメの書き方などは、十分に指導出来ないと言われていました。
その理由としては、
やはり1対1の指導でないと、細かな指導が行き届かないということ、
そもそもその他のカリキュラムを消化するので精一杯であるということを言われました。
個人的には、レポートやレジュメを学生のうちにしっかり書けるようになるということは、理学療法士になる上で必須の能力であると考えています。
なぜかというと、たった一人の患者様のことについて、根拠に基づいて説明出来ない人が、就職してから大勢の患者さんをしっかりリハビリ出来るわけがないからです。
そのような学校では指導しきれない部分を、かつては臨床実習の指導者がカバーしていたといえると思います。
▶︎しかし、これからの学生さんは、実習を17時までに終えないといけなくなるので、
学校からも、実習先からも十分な指導をされずに理学療法士になります。
・これからの学生さんは、より個人での研鑽が必要になる!?
▶︎それでは、これから学生さんはどうすれば良いのでしょうか?
私が考える答えは、
「自分で考えて、自己研鑽をする場を見つける」です。
⬆︎これについては、正直今までの学生よりもさらに個人のスキルが要求されるかと思います。
今までは、実習地にて半ば強制的に学んでいた内容を、これからの学生さんは自ら見つけ、自己で進んで学んでいかなければいけません。
言葉でいうのは簡単ですが、これはかなり難しい課題だと思います。
ただでさえ通常の授業がある中で、それ以外の勉強を自分で進んで行う事になるので、相応の精神力が要求されます。
しかし、これを行なっていかないと、今までの先輩方よりも劣った理学療法士になるのは明白です。
そうならないために、これからの学生さんは出来る範囲で頑張っていきましょう。
また、学習を続けていくためには、自分の負担のかかりにくいタイミングで、最適な情報をしていく必要があります。
そのために、これからの時代重宝されるのが、インターネットによる情報です。
教科書のみでは分からない、臨床に即したブログやSNSが今後さらに増加することが予想されるため、随時チェックしていきましょう。
私自身も、臨床実習に役立つ情報をどんどんアップしていく予定ですので、宜しければ参考にしてください!
今回はこれで終わります。最後までご覧いただきありがとうございました😊
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