こんにちは!今回は、大腿骨頸部骨折の診断方法について、ガイドラインを元にまとめて行きます!
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・大腿骨頸部骨折の診断方法について、必須項目のみいっき見出来る。
目次
・大腿骨頸部骨折の診断方法について
★エックス線単純写真で診断できるか
★MRIによる診断は?
★骨シンチグラフィーによる診断は?
★MRIと骨シンチグラフィーではどちらの方が有用か?
★臨床的に股関節周辺骨折を疑うが,エックス線単純写真で診断できない場合に,選択する検査は何か?
・終わりに
・大腿骨頸部骨折の診断方法について
▶︎大腿骨頸部骨折は、基本的にはレントゲン(X線単純写真)にて診断されるイメージだと思います。
しかし、場合によっては、レントゲンでは診断されず、追加して検査される場合も時折みられます。
では、どのような流れで診断しているのでしょうか?
ガイドラインを元に、簡単に記載していきます。
★大腿骨頚部/転子部骨折はエックス線単純写真で診断できるか
【解説】
多くの骨折はエックス線単純写真で診断できるが,骨折線が認められなくても骨折がないと断定はできない.
【詳細】
大腿骨頚部/転子部骨折のエックス線単純写真による正診率は98.1%,96.7%である.(EV level C-Ib,EV level C-II).
↑つまりほとんどの骨折はレントゲンにて診断可能ということですね。
では、残り数%の骨折はどのように診断しているのでしょうか?
★MRIによる診断は?
【Grade A】
MRIは有用で,診断精度はきわめて高い.
【解説】
MRIは非侵襲的に検査ができ,骨折部位はT1強調像で低信号,T2強調像またはSTIR像で高信号として描出される.
【詳細】
MRIはエックス線単純写真検査では明確でない骨折の診断を早期に,短時間に,正確に可能とし,患者の身体的,時間的,および経済的負担を軽減する(EV level C-Ib,EV level C-II).
↑MRIは推奨グレードAと、最高のランクになります。そのため、かなり精度の高い検査ということですね。
では、その他の検査はどうでしょうか?
★骨シンチグラフィーによる診断は?
▶︎シンチグラフィーとは
体内に投与した放射性同位体から放出される放射線を検出し、その分布を画像化したものをいいます。
※骨シンチグラフィーとは
▶︎骨に集まる放射性薬剤を静脈投与した後、放射性薬剤の集積程度を特殊なカメラ(ガンマカメラ)で撮像することにより、骨の代謝状況(骨吸収と骨形成)を調べる検査。
とのことです。(勤務先の病院では使用していないです。)
では、ガイドラインで有用性を確認していきましょう↓
【Grade B】
受傷72時間経過後の骨シンチグラフィーは有用である.
【解説】
骨シンチグラフィーは偽陽性,偽陰性が存在するので注意を要する.
【詳細】
骨シンチグラフィーはエックス線単純写真では明確でない骨折の診断に有用であるが,受傷後72時間経過しなければ正確な診断が困難であり,72時間経過後であっても,股関節部の退行性変性疾患,軟部組織の石灰沈着,転子部滑液包炎などと慎重な鑑別が必要である(EV level C-Ib).
※偽陽性:本当は陰性なのに、陽性(骨折)と判断されること。
※偽陰性:本当は陽性(骨折)なのに、陰性と判断されること。
▶︎骨シンチグラフィーは、骨折の診断としてはデメリットがある程度ありますね。では、MRIと骨シンチグラフィーはどちらの方が良いのでしょうか?
★MRIと骨シンチグラフィーではどちらの方が有用か?
【Grade A】
MRIのほうが有用である.
【解説】
MRIと骨シンチグラフィーとはともに不顕性骨折の診断に有用であるが,骨シンチグラフィーは陽性所見が出るまでに時間がかかり,早期診断には不向きである.
また骨シンチグラフィーは侵襲的であり,撮影に時間を要するため,患者の負担が大きい.さらに偽陽性・偽陰性があり,精度も骨シンチグラフィーはMRIよりも劣る.
【詳細】
MRIのほうが診断できる時期が早く,非侵襲的で,精度が高いという高いレベルのエビデンスがある(EV level C-Ib, EV level C-II)
↑とのことでした。MRIの方が有用ということですね!
では、最後にレントゲン撮影後の検査は何が良いのかみていきます。
★臨床的に股関節周辺骨折を疑うが,エックス線単純写真で診断できない場合に,選択する検査は何か?
【Grade Ia】
第1選択はMRIである.
【Grade Ib】
MRIが実施できない場合や禁忌の場合には,骨シンチグラフィーを第2選択とする
【Grade Ib】
日をおいて繰り返しエックス線単純写真を撮影することも有用である
【Grade Ib】
骨盤骨折との鑑別にはCTが有用である.
↑このような記載でした。
まとめると以下のような図になります。
↑臨床ではこのような流れで診断しているということですね!
確かに当院でも、だいたいレントゲン→MRIの流れが大半だったと思います!
・終わりに
以上、今回はガイドラインを元に、大腿骨頸部骨折の診断方法についてはまとめていきました。
大半がレントゲン→MRIの流れで診断されるということですね。
その他のガイドラインの内容についても少しずつまとめていきますので、興味のある方はぜひそちらもご覧ください。
今回はこれで終わります。最後までお読み頂きありがとうございました😊
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