こんにちは、tajaxです。
既得権益という言葉を最近よく耳にする方増えてきているのではないでしょうか?
NHKから国民を守る党代表の立花孝志さんがよく使用される言葉ですね。
既得権益という言葉自体、私は聞いたことがなかったので、定義について調べてみると、
既得権益:
ある社会的集団が歴史的経緯により維持している権益(権利とそれに付随する利益)。
とのことでした。
また、例としては
・国家権力で保護されている公務員
・税金を自由に使う特定組織や政治家
・政治家の天下りや利権がある特定の企業
・正社員の雇用しか守らない労働組合
・全国に票田を持ち、流通を支配する農協
・参入障壁により保護されているマスメディア
などなど、調べたらキリがないくらいです。
立花孝志さんは『NHKをぶっ壊す』をスローガンに掲げられているため、どうしてもNHK=既得権益と理解しがちですが、調べてみるとこの世の中は既得権益だらけみたいです。
今回は、医療職も既得権益者なのか、理学療法士の視点で考えていきたいと思います。
目次
・結論:理学療法士は既得権益者です。
・どれくらい国のお金でまかなっているのか?
・理学療法士の収益
・理学療法士の生み出す利益=実力に応じた対価ではない
・それでも頑張るしかない!
・それでも収入UPしたいときは…
・結論:理学療法士は既得権益者です。
▶︎結論からいうと、理学療法士は完全に既得権益者です。
正確にいうと、医療保険・介護保険下で理学療法を行なっているセラピストは、既得権益者だと思います。
(個人で起業されている方などは除く)
既得権益の定義を理学療法士で当てはめると、
ある社会的集団:理学療法士協会、病院、施設
など
歴史的経緯:国家資格として認定されている
医療保険下にて診療報酬が発生
介護保険下でも同様に報酬が発生
⬆︎こんな感じになるかと思います。
診療報酬などが、なぜ既得権益になるかと言うと、診療報酬=国の財政 つまり税金によって補填されているからです。
・どれくらい国のお金でまかなっているのか?
※私は病院勤務の理学療法士なので、ここでは医療保険下でのリハビリの報酬について考えていきます。
リハビリテーションの診療報酬は、対象患者様の疾患や施設基準によって異なるのですが、
施設基準1(国が決めた基準をクリアしている施設)で、脳血管疾患(脳卒中など)の患者さんをリハビリした場合で当てはめると…
リハビリ1単位(20分)につき、245点(1点10円)の診療報酬が発生します。
つまり、リハビリを20分しただけで2450円のお金が発生するということです。
脳卒中の患者さんは、状態が安定したら回復期病棟というリハビリ専門の病棟に行くのが一般的で、そこでは一日最大9単位(3時間)もリハビリを行います。
※リハビリには理学療法・作業療法・言語療法があり、それらを合わせて一日最大3時間行います。
つまり、脳卒中などの患者さんは、
1単位2450円✖️9単位の、一日計22500円も、リハビリのお金がかかっているということです。
これを月に換算すると、
22500円✖️30日=661500円
これが、月のお金になります。
月66万なんて、とてもじゃないけど払えませんよね。
そのため、医療保険(つまり国民の税金)によって7〜9割を補助し、患者さんが実際に支払うお金としては、
約6〜20万円になります。(自己負担額は収入によって異なります。)
これでもめちゃくちゃ高額ですが、なんと1人につき月に40万円以上が税金でまかなわれているということになります。
・理学療法士の収益
次は、理学療法士1人が病院に与える金額について計算していきます。
理学療法士が1日に行う単位数は大体18〜19単位くらいなので、
脳梗塞の患者さんを1日中みる計算でいくと
1日あたり:1単位2450円✖️18単位=44100円
月に22日勤務する計算でいくと、
月:44100✖️22日=970200円
それを1年間と考えると、
970200✖️12ヶ月=11642400円
なんと、1年で一千万以上の収益を出すことになります。
(本来は様々な疾患の方をみるので、算出結果はもっと少ないことが多いです。計算がしやすいので、今回は脳梗塞のみにします)
理学療法士の平均年収が大体400万円なので、この結果をみると多くの方が
「どれだけ病院は搾取してるんだ」
「もっと給料を上げろ」
だとか、
もしくは
「診療報酬が決まってるから、給料が増えないのはしょうがないな」などの
【病院の利益】と【理学療法士個人の利益】
この2つを照らし合わせて議論することが良くあります。
しかし、私たち理学療法士が本当に考えないといけないのは、1年で生み出す利益の7割〜9割つまり700〜900万円は、【国民の税金】によってまかなわれているということです。
・理学療法士の生み出す利益=実力に応じた対価ではない
▶︎先程の計算により、理学療法士は年に約1千万円の収益を生み出すことが分かりましたが、
これは本当の実力に応じた対価なのでしょうか?
実際に、新人の理学療法士と経験年数30年のベテラン理学療法士がリハビリをする場合でも、診療報酬は全く変わりません。
理学療法士がどれだけ実力をつけていって、患者さんを適切に治療出来るようになっても、実際の報酬は全く変わらないのです。
なので、理学療法士の生み出す利益=実力に応じた対価ではないのですが、
果たして一年に1千万円という利益を、医療保険保険(もしくは介護保険保険)なしで同等の収益が得られる理学療法士はどれだけいるのでしょうか?
一年に1千万円だと分かりにくいので、一日計算に戻していきます。
一日に18単位で44100円ですが
細分化すると1単位(20分)2450円で、
それを6時間行うと44100円になるのですが、果たしてこの金額に見合った能力のある理学療法士がどれくらいいるのでしょうか?
これを実現させるためには、
①20分の治療で2450円(1時間7千円以上)払っても良いと思われるほどのスキル
②各々が顧客を獲得し、一日中空きがないようにスケジュールを組む
⬆︎これらが必要になります。
①の治療スキルだけでも、条件を満たしている理学療法士は極わずかだと思います。特に理学療法士は割合的に、経験年数が少ない者が多くを占めるので、それも加味すると上位の1〜2割くらいになるのではないでしょうか?
その中の上位1〜2割の理学療法士の中で、さらに②のように毎日スケジュールを埋められる人間が、医療保険に頼らない本来の実力での対価(粗利で年1千万)を得られます。
いかがでしょうか?
大半の理学療法士は、おそらく無理だと思います。(私も無理です😂)
よって、理学療法士のほとんどは医療保険・介護保険などの『国民の税金』で生活しているといっても、過言ではないと思います。
・それでも頑張るしかない!!
▶︎上述したように、理学療法士のほとんどが実力(治療スキル+集客能力)以上の給料を、国民の税金によって頂いていることになります。
これだけを考えると、国家資格に甘えてただ搾取して生活しているだけの職種と捉えられてもおかしくありません。
しかし、そもそも理学療法士とは、患者さんを少しでも良くしたいと考えて資格を取得した人がほとんどだと思います。
また、身内を擁護するわけではありませんが実際に理学療法士はとても勉強熱心な方が多いです。
1日に数万円もかかる勉強会に、自分の自己投資として積極的に行ったりすることも多々あります。
日本人は他国と比較し、大人になってから勉強する人がかなり少ないと言われていますが、そう考えると理学療法士はとても勉強している職種だと思います。
年数の少ないうちはどうしても実力に見合わない対価を得ていることが多いと思いますが、その時のベストを尽くして出来るだけ早く対価に見合ったセラピストになれば良いのだと思います。
とにかく頑張るしかないですね!!
・それでも収入UPしたいときは…
さ
▶︎とはいえ、実際に年収400万円からほとんど給料が上がらないのは、正直ツライです。
自己研鑽のためにどれだけ勉強会に行っても、給料が上がらないのではモチベーションも上がりませんね。
理学療法士が収入を上げる方法はいくつかありますが、中でも私はブログ・ユーチューブなどでのアフィリエイト(広告収入)をオススメします。
何が良いかというと、自分が経験により得た知識を外部にアウトプットすることになるので、自分の理学療法士としての勉強にもなるからです。
アウトプットすることで、自身の知識も深まりますし、結果的に臨床も疎かにしない方法かと思います。
(理学療法と全然関係ない内容なら別ですが…笑)
ブログ・ユーチューブ共に無料でスタート出来るので、まずは知識の整理をするくらいの気持ちで、ぜひやってみて下さい!
↓無料ブログでもすぐにアフィリエイト出来ますので、チェックしてみて下さい。
↓ドメインを取得して本格的に行う方は
以上で終わります。
最後までお読みいただきありがとうございました😊
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