こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、子ども靴 『NIKE コルテッツ ベーシック』 のレビューをしていきます!
全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、
をご覧ください。
●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識を元に、『この靴は歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点で靴のレビューをしていきます。
▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。
●目次
●NIKE コルテッツ ベーシックの簡単な特徴
●かんたんなレビュー結果
●各項目の詳細
・実際に歩きやすいの?
・立っているときにバランスがとりやすいか?
・足の変形を助長しないか?
▶︎前足部の変形
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎後足部の変形
(扁平足、外反扁平足)
●まとめ
●NIKE コルテッツ ベーシックのかんたんな特徴
▶︎1972年に誕生したナイキのクラシックアイコンが、コルテッツ(Cortez)というシリーズです。
▶︎そんな、約50年間もNIKEユーザーに愛されてきたシリーズの、キッズモデルをご紹介します!
実際にこのシューズが
・歩きやすいのか
・足の変形を助長しないのか
という視点でレビューしていきます!
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▶︎参考価格:5380円
⇒サイズ:8〜16㎝(0.5㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
●かんたんなレビュー結果
▶︎さっそく結果を簡単にお伝えします!
●歩きやすさ :3/10
●前後の安定性 :5/10
●左右のふらつき :4/10
●足首の変形 :3/10
●足指の変形 :8/10
⇒ランク D
【要点まとめ】
●つま先部分の反りあがりも少なく、靴底がやや不整なので前に足がすすみにくい。(3/10)
●靴底や革の強度はまったく問題ありませんが、カカトが浮いているので後ろにふらつくリスクはあり。(5/10)
●靴底の幅も狭いので、側方へのふらつきもやや出やすい。(4/10)
●ウエストも細めなので、足首まわりの変形にはなりやすい(3/10)
●履き口はマジックテープ式なので、足が前後に動きにくい。そのため、指を圧迫してしまうリスクはすくない。(8/10)
↑以上のような結果になりました!!
▶︎靴底の硬さはありますが、靴底の形状によって歩きにくさ・足の変形などは生じやすいと思いました。
⇒デザインが気に入ったなら、短距離だけ歩くのはアリかと思います。
※各項目の採点基準については下記参照下さい↓
●歩きやすい靴の基準はこちら↓
●前後の安定性についての基準はこちら↓
●左右にふらつきにくい靴の基準はこちら↓
●足首の変形になりにくい靴の基準はこちら→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192615
●足指の変形になりにくい靴の基準はこちら↓
さらにレビュー詳細を見たい方は、下記参照ください!!
・歩きやすさ
▶︎歩きやすさをみるときは、以下のポイントを確認しながらチェックします。
・つま先がしっかり反り上がっているか
・カカトのカーブがしっかりあるか
・重心の軌跡を阻害しないか
↑などをチェックしていきます。
今回のシューズは、
↑つま先もカカトもそこまで反りあがりはありませんでした。(なくはないけど、カカト部分もけっこうゆるやか)
→重心の軌跡についても、足は本来
カカトの外側→付け根の内側→親指方向
に抜けるようになるのが自然です。
そのため、靴も
①カカトの外側にカーブがあること
②つま先のカーブの頂点が親指方向であること
これらが大切になります。
↑正常な重心の軌跡
▶︎この靴については、特にカカトも外側から始まっておらず、親指方向にもカーブの頂点がないため、正常な重心の移動は考慮していなさそうです。
▶︎これらの結果から、歩きやすさという点では少し物足りない印象を受けました。(3/10)
・立っているときのバランス
(前後の安定性、横へのふらつき)
立つ時のバランスについて確認するときは、
・靴底の硬さは適切か
・アッパー(革)部分は適切な強度があるか
・付け根からカカトにかけて靴底が真っ直ぐか
・靴底の幅は十分か
という点に注意します。
靴の強度については、下図のように手で靴を捻ってみて硬さを確認します。
↑このように、簡単に手で捻れてしまう靴は、強度が足りません。
強度が不足し、柔らか過ぎると↓のように左右にふらつきやすくなるので、あまり良くありません。
今回のシューズは、
↑力いっぱい曲げてみても、全然ねじれませんでした。そのため、靴底の強度は全く問題ないかと思います。(むしろちょっと硬すぎるかも。)
一方、革部分については、そんなに硬さもなかったです。(内部の芯材がやわらかいか、もしくは存在していない)
▶︎次は、付け根部分からカカトにかけて靴底が真っ直ぐなのか、確認していきます。
人は本来、立っているときに
・親指の付け根(25%)
・小指の付け根(25%)
・カカト部分(50%)
↑この3点で体重を支えることになりますので、これらが接地する部分は平坦である必要があります。
↑前述したように、このシューズは付け根からカカトにかけて、少しカーブがあります。
本来、カカトの先端に少しカーブがあるくらいでは、立っているときにふらついたりはしません。
しかし、この靴はカカトの中心部分もカーブによって浮いているので、後方へのふらつきはある程度ありそうです。(5/10)
また、前からみて少し靴底に丸みがあるので、左右へのふらつきも生じる可能性は高いですね。(4/10)
しかし、前からみて靴底がフラットなので、横揺れに対しては、わりと安定していそうでした。
また、靴底の幅についても十分ありましたので、側方への安定性はそこそこありそうですね!(7/10)
・足の変形を助長しないか。
これについては、親御さんが1番気になる点だと思います。
一般的によくみられる足の変形は、
外反母趾
内反小趾
開帳足
扁平足
外反扁平足
この5つが挙げられます。
細かい説明については、それぞれ別記事をご覧ください!
●扁平足・外反扁平足についてはこちら↓
●外反母趾・内反小趾についてはこちら↓
この5つを大きく分けると
①前足部の変形(付け根からつま先まで)
・外反母趾
・内反小趾
・開帳足
②後足部の変形(足関節)
・扁平足
・外反扁平足
に分けられます。
まず①前足部の変形については、中敷きを見て確認します。
↑付け根部分がしっかり幅があって、なおかつ先端に指が全て収まれば、外反母趾・内反小趾・開帳足にはなりにくくなります。
↑今回の靴は、幅については問題ないですね。
また、つま先の形状についてもそこそこ収まりの良いデザインになっていますので、特に大きな問題はないかなと思います。
履き口の留め具もマジックテープ式なので、足が靴の中で移動して指を圧迫するリスクは少ないと思います。(8/10)
②の後足部の変形については、
・靴の強度
・アッパー(革部分)に芯材があるか
・靴底のウエストラインが細すぎないか
↑これらの点をチェックします。
・靴の強度については、立っているときのバランスのところでもお伝えしましたが、靴底が柔らか過ぎると、足の変形も助長してしまいます。
どういうことか、簡単にお伝えすると
扁平足・外反扁平足はざっくり言うと、足が内側に傾く変形のことを言います。
↑これは、足の関節が内側に変形していることを意味するのですが、靴底が柔らか過ぎると体重を支えるカカトと付け根(母指球)が沈み込んでしまうので、結果的にに足が傾きやすくなってしまいます。
そのため靴底が柔らかい=足が変形しやすいと言っても過言ではないでしょう。
また、アッパー(革部分)に芯材があるということも、大きなポイントになります。
▶︎今回の靴は革部分の強度はやや弱めですが、靴底がかなり硬いのでそれで補えそうです。。
最後に、靴底の幅(ウエストライン含む)について確認します。
↑上図をみると、革部分よりも靴底がやや幅が狭いというのがおわかりでしょうか。
さらに、ウエストラインも細めなので、足首が内側に傾く可能性は十分ありそうです。(4/10)
・まとめ
▶︎歩きやすさや立位バランスについては不十分かと思います。
▶︎しかし、履き口はマジックテープ式でしっかりしているので、足指の変形にはなりにくそうです。
⇒デザインが気になる方は、またチェックしてみて下さい!
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▶︎参考価格:5380円
⇒サイズ:8〜16㎝(0.5㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
●靴のレビューサイト【靴ログ】はこちら↓
以上で終わります。最後までお読みいただきありがとうございました😊
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