こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、子ども靴 『ZARA コットン&レザーハイカットスニーカー』 のレビューをしていきます!
全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、
をご覧ください。
●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識を元に、『この靴は歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点で靴のレビューをしていきます。
▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。
●目次
●ZARA コットン&レザーハイカットスニーカーの簡単な特徴
●かんたんなレビュー結果
●各項目の詳細
・実際に歩きやすいの?
・立っているときにバランスがとりやすいか?
・足の変形を助長しないか?
▶︎前足部の変形
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎後足部の変形
(扁平足、外反扁平足)
●まとめ
●ZARA コットン&レザーハイカットスニーカーのかんたんな特徴
▶︎ZARAは、スペイン初のファッションブランドです。
世界88か国以上、2000店舗以上を展開する、いわゆるファースト・ファッションブランドで日本にも2008年に上陸しました。
今回は、そんなZARAの子ども靴『ZARA 』コットン&レザーハイカットスニーカーをご紹介します。
⇒参考価格:3690円
⇒サイズ:9.5㎝,11cm(2サイズのみ)
ZARA HP
▶︎サイズ的に、産まれて初めて履く靴という認識で良いかなと思います。
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
⇒ではでは、実際にこの靴が『歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点でレビューしていきます!!
●かんたんなレビュー結果
▶︎さっそく結果を簡単にお伝えします!
●歩きやすさ :3/10
●前後の安定性 :3/10
●左右のふらつき :3/10
●足首の変形 :3/10
●足指の変形 :4/10
⇒ランク D
【要点まとめ】
●つま先やカカトのカーブの少ないので、比較的前には進みにくい。(3/10)
●靴底や革の強度も非常に弱いため、前後・左右にふらつきやすい。(3/10)
●留め具も特にないので、指が靴のなかで圧迫される可能性あり。(4/10)
●靴の強度が弱いので、足首まわりの変形にはなりやすい(3/10)
↑以上のような結果になりました!!
▶︎歩いたり、立ったりするときに使用するというよりかは、外で親が抱っこなどをしているときに、足が冷えないように履いてもらうシューズかなと思います!!
※各項目の採点基準については下記参照下さい↓
●歩きやすい靴の基準はこちら↓
●前後の安定性についての基準はこちら↓
●左右にふらつきにくい靴の基準はこちら↓
●足首の変形になりにくい靴の基準はこちら→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192615
●足指の変形になりにくい靴の基準はこちら↓
さらにレビュー詳細を見たい方は、下記参照ください!!
・立っているときのバランス
(前後の安定性、横へのふらつき)
立つ時のバランスについて確認するときは、
・靴底の硬さは適切か
・アッパー(革)部分は適切な強度があるか
・付け根からカカトにかけて靴底が真っ直ぐか
・靴底の幅は十分か
という点に注意します。
靴の強度については、下図のように手で靴を捻ってみて硬さを確認します。
↑このように、簡単に手で捻れてしまう靴は、強度が足りません。
強度が不足し、柔らか過ぎると↓のように左右にふらつきやすくなるので、あまり良くありません。
今回のシューズは、
↑軽く力を入れるだけで、すぐにねじれてしまいました。
革部分の芯材もなさそうで、革自身もかなり柔らかい素材を使用していました。
⇒靴底の形状事態はフラットだったので、そんなに悪くなかったのです。ただ、ここまで靴がやわらかいと、どんな形状をしていても、前後左右にはふらつきやすいかなと思います。(3/10)
・歩きやすさ
▶︎歩きやすさをみるときは、以下のポイントを確認しながらチェックします。
・つま先がしっかり反り上がっているか
・カカトのカーブがしっかりあるか
・重心の軌跡を阻害しないか
↑などをチェックしていきます。
今回のシューズは、
↑つま先の反りあがりはかなり少なめでした!
また、かかと部分の反りあがりもほぼない状態なので、靴底の形状としてもやや歩きにくいかなと思います。
さらに、前述したように靴の強度がとても弱いので、形が良好であっても靴底によるサポートはあまり受けられないかなという印象でした。
そのため、歩きやすさもちょっとイマイチじゃないかなと思います。(3/10)
・足の変形を助長しないか。
これについては、親御さんが1番気になる点だと思います。
一般的によくみられる足の変形は、
外反母趾
内反小趾
開帳足
扁平足
外反扁平足
この5つが挙げられます。
細かい説明については、それぞれ別記事をご覧ください!
●扁平足・外反扁平足についてはこちら↓
●外反母趾・内反小趾についてはこちら↓
この5つを大きく分けると
①前足部の変形(付け根からつま先まで)
・外反母趾
・内反小趾
・開帳足
②後足部の変形(足関節)
・扁平足
・外反扁平足
に分けられます。
まず①前足部の変形については、中敷きを見て確認します。
↑付け根部分がしっかり幅があって、なおかつ先端に指が全て収まれば、外反母趾・内反小趾・開帳足にはなりにくくなります。
↑今回の靴は、中敷きが外れないタイプの靴だったので、内部の詳細はなかなかわからなかったです。そのため、外観からおおよその内部の形を確認するのみとなります。
外からみた印象としては、つま先部分の形状としては、そんなに指を圧迫するデザインではなさそうでした。
ただし、留め具の部分が調節できない靴なので、足が靴の中で前後に揺れることで指を圧迫する危険性はあるかなと思います。(靴ひもはありますが、調節できませんでした。(4/10)
②の後足部の変形については、
・靴の強度
・アッパー(革部分)に芯材があるか
・靴底のウエストラインが細すぎないか
↑これらの点をチェックします。
・靴の強度については、弱いものだと足の変形を助長してしまいます。
どういうことか、簡単にお伝えすると
扁平足・外反扁平足はざっくり言うと、足が内側に傾く変形のことを言います。
↑これは、足の関節が内側に変形していることを意味するのですが、靴底が柔らか過ぎると体重を支えるカカトと付け根(母指球)が沈み込んでしまうので、結果的にに足が傾きやすくなってしまいます。
そのため靴底が柔らかい=足が変形しやすいと言っても過言ではないでしょう。
・また、アッパー(革部分)に芯材があるということも、大きなポイントになります。
▶︎前述したように、今回の靴は靴底も革部分も強度がかなり弱いので、それのみで足首の変形にはなりやすいと思われます。(4/10)
・最後に、靴底のウエストラインの幅について確認します。
本来、このウエストについては、土踏まず部分は足が地面につかないからという理由で、ほそめに設定している靴がそもそも多いのですが、すべての人に適切なデザインではありません。
例えば、扁平足・外反扁平足の方は土踏まずが立位・歩行時に床についてしまうので、ウエストの細いデザインにしてしまえば、靴底での支えがなくなるので変形を助長してしまいます。
また、上記の変形になっていない人でも、もし仮にインソール を作成する場合は、どうしても矯正力が弱まってしまいます。
そのためウエストラインは細すぎないことが重要になります、
この靴では、
↑ウエストラインについては、そこまで幅は狭くなさそうでした。
▶︎しかし、いずれにしても靴自体の強度がかなり弱いので、足首まわりの変形にもなりやすいかと思います。(3/10)
・まとめ
▶︎レビューをしていると、ZARAのシューズは全体的に歩きやすい靴・足の変形を助長しないような靴が多いと思います!
ただ、この靴は立ったり・歩いたりするのにはあまり向いていない印象を受けました。
サイズ展開から考えても、外で抱っこしている時などに、足が冷えたりしない様に履くくらいのイメージのシューズかと思います。
本格的に立ったり・歩いたりしなければ、特に足への弊害はないと思いますので、気になる方は是非チェックしてみてください!
⇒参考価格:3690円
⇒サイズ:9.5㎝,11cm(2サイズのみ)
ZARA HP
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
●靴のレビューサイト【靴ログ】はこちら↓
以上で終わります。最後までお読みいただきありがとうございました😊
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