【子供靴】IFME ベビーシューズ 理学療法士がレビューしてみた!

子供靴

こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。

今回は、子ども靴 『IFME ベビーシューズ』 のレビューをしていきます!

f:id:tajax:20200618074840j:image

全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、

靴が柔らか過ぎると足が変形する⁉︎【足に良い靴のチェックポイント⑩】 - 足と靴のお悩みブログ
こんにちは、tajaxです。 今回は、なぜ、靴が柔らか過ぎると足に悪いのか?という点をお伝えしていきます。 足に良い靴のチェックポイントの1つとして、 ”靴が簡単に捻れないか〟という部分を別の記事でも挙げています。 チェック方法は簡単です。 靴を下図のように手で捻ってみて下さい。 ⬆︎このように簡単に捻れてしまう靴は、...

をご覧ください。

●この記事の信頼性

▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識を元に、『この靴は歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点で靴のレビューをしていきます。

▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。

●目次

●IFME ベビーシューズの簡単な特徴

●かんたんなレビュー結果

●各項目の詳細

・実際に歩きやすいの?

・立っているときにバランスがとりやすいか?

・足の変形を助長しないか?

 ▶︎前足部の変形 

 (外反母趾、内反小趾、開帳足) 

    ▶︎後足部の変形

 (扁平足、外反扁平足)

●まとめ

IFME ベビーシューズのかんたんな特徴

▶︎IFMEは、「子どもの健康にくつの果たす役割」というテーマで、2000年に誕生した日本のブランドです。

早稲田大学と共同研究をしながら、子供の健康に良い靴を目指して製造を行っています。

そのため、他のシューズメーカーと比較すると様々な工夫がなされている印象です!

今回は、そんなIFMEのベビーシューズをご紹介します!

⇒参考価格:3465円

⇒サイズ:12〜15㎝(0.5㎝刻み)

靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/

⇒ではでは、実際にこの靴が『歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点でレビューしていきます!!

●かんたんなレビュー結果

▶︎さっそく結果を簡単にお伝えします!

f:id:tajax:20200618074853j:image

●歩きやすさ   :6/10

●前後の安定性  :6/10

●左右のふらつき :5/10

●足首の変形   :9/10

●足指の変形   :10/10

⇒ランク B

【要点まとめ】

①歩きやすさ (6/10)

▶︎つま先やカカトのカーブはしっかりあるものの、つま先までの転がりのやや不十分。

②立っているときのバランス    前後(6/10)

                                                   側方(5/10)

▶︎靴底・革の強度は弱いので、ややふらつきやすい。

▶︎靴底の縁に丸みがあるので、側方バランスがやや不安定。

③指の変形のなりにくさ   (10/10)

(外反母趾、内反小趾、開帳足)

▶︎指のスペースもあるので全然問題なし。

▶︎履き口の調節もしやすいので、指の変形は予防しやすい。

④足首の変形のなりにくさ (9/10)

(扁平足、外反扁平足)

▶︎靴の強度は弱いが、靴底が幅広でウエストもほぼないので、足首の変形もなりにくい。

↑以上のような結果になりました!!

※各項目の採点基準については下記参照下さい↓

●歩きやすい靴の基準はこちら↓

歩きやすい靴ってどんなもの?【靴選びの基準】 - 足と靴のお悩みブログ
こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。 今回は、私が靴を選ぶ際に基準にしているポイント【歩きやすい靴】についてお伝えしたいと思います。 全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、 をご覧ください。 ●この記事の信頼性 ▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目...

●前後の安定性についての基準はこちら↓

【子ども靴】後ろに転びにくい靴の選び方 - 足と靴のお悩みブログ
こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。 今回は、私が靴を選ぶ際に基準にしているポイント【後ろに転びにくい靴】についてお伝えしていきたいと思います。 全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、 をご覧ください。 ●この記事の信頼性 ▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家...

●左右にふらつきにくい靴の基準はこちら↓

【子ども靴】横にふらつきにくい靴の特徴 - 足と靴のお悩みブログ
こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。 今回は、私が靴を選ぶ際に基準にしているポイント【横にふらつきにくい靴】についてお伝えしたいと思います。 全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、 をご覧ください。 ●この記事の信頼性 ▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格...

●足首の変形になりにくい靴の基準はこちら→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192615

●足指の変形になりにくい靴の基準はこちら↓

【子ども靴】足指の変形になりにくい靴の選び方について - 足と靴のお悩みブログ
こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。 今回は、私が靴を選ぶ際に基準にしているポイント【足指の変形になりにくい靴】についてお伝えしたいと思います。 全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、 をご覧ください。 ●この記事の信頼性 ▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家...

さらにレビュー詳細を見たい方は、下記参照ください!!

・歩きやすさ

▶︎歩きやすさをみるときは、以下のポイントを確認しながらチェックします。

・つま先がしっかり反り上がっているか

・前足部は転がるのか

・靴の強度はしっかりあるか

↑これらの点をチェックしていきます。

今回のIFMEシューズは、

f:id:tajax:20200618074919p:image

↑つま先は適度に反り上がっていました。ただ

付け根からつま先までの転がりはスムーズではないので、前に進みにくそうです。

靴の強度については、下図のように手で靴を捻ってみて硬さを確認します。

f:id:tajax:20200609215527p:image

↑このように、簡単に手で捻れてしまう靴は、強度が足りません。

強度が不足し、柔らか過ぎると↓のように左右にふらつきやすくなるので、あまり良くありません。

f:id:tajax:20200617185709p:image

今回のシューズは、

f:id:tajax:20200618074941p:image

↑結構かんたんに捻れてしまいました。

革の部分の強度もやや弱いなので、靴全体の強度としては不十分な印象を受けました。

これらの結果から、やや前には進みにくく、左右に動揺する可能性はあると思います。(6/10)

・立っている時のバランスはどうか?

▶︎次は、立っている時のバランスについてです。

立つ時のバランスについて確認するときは、

・靴底の硬さは適切か

・アッパー(革)部分は適切な強度があるか

・付け根からカカトにかけて靴底が真っ直ぐか

という点に注意します。

▶︎靴底や革部分の強度については、前述したようにやや不十分だと思います。

▶︎次は、付け根部分からカカトにかけて靴底が真っ直ぐなのか、確認していきます。

f:id:tajax:20200618075001p:image

↑付け根からカカトにかけては、しっかり真っ直ぐになっていました。

人は本来、立っているときに

・親指の付け根(25%)

・小指の付け根(25%)

・カカト部分(50%)

f:id:tajax:20200618075156p:image

↑この3点で体重を支えることになりますので、これらが接地する部分は平坦である必要性があります。

今回の靴は上記の部分がしっかり真っ直ぐになっているので、前後へのふらつきはまだ抑えられそうです。(そもそも靴の強度は弱いので、それによって後ろにふらつく可能性はあり)  (6/10)

しかし、側方へのバランスについては、靴底形状によりややふらつきが強くなりそうです。

f:id:tajax:20200618075228p:image

↑このように、端の部分が丸くなっているのでフラットな面がかなり少ないです。

f:id:tajax:20200618075312p:image

そのため、もし体重が内側や外側に傾いた場合、↑の丸まりがふらつきを助長させる危険性があります。

これらの結果から、少し減点して側方へのバランスについては、5/10とさせて頂きました。

・足の変形を助長しないか。

これについては、親御さんが1番気になる点だと思います。

一般的によくみられる足の変形は、

外反母趾

内反小趾

開帳足

扁平足

外反扁平足

この5つが挙げられます。

f:id:tajax:20200609215821p:image

細かい説明については、それぞれ別記事をご覧頂ければと思いますが、

大きく分けると

①前足部の変形(付け根からつま先まで)

・外反母趾

・内反小趾

・開帳足

f:id:tajax:20200609215837p:image

②後足部の変形(足関節)

・扁平足

・外反扁平足

f:id:tajax:20200609215854p:image

に分けられます。

まず①前足部の変形については、中敷きを見て確認します。

f:id:tajax:20200609215908p:image

↑付け根部分がしっかり幅があって、なおかつ先端に指が全て収まれば、外反母趾・内反小趾・開帳足にはなりにくくなります。

f:id:tajax:20200618075334p:image

↑今回の靴は、幅については全然問題ないですね。

また、つま先の形状についてもしっかり収まりの良いデザインになっていますので、大きな問題はないかなと思います。

(★指が入る部分に凹みがあるのもgood!!)

また、今回の靴は履き口も大変調節しやすいデザインになっています。

f:id:tajax:20200618174330p:image

↑このように、片手で引っ張るだけで足の甲全体を調節出来るようになっています。

▶︎サイズが極端に小さくなければ、靴が指を圧迫する可能性はほとんどないと思います。(10/10)

②の後足部の変形については、

・靴の強度

・アッパー(革部分)に芯材があるか

・靴底のウエストラインが細すぎないか

↑これらの点をチェックします。

・靴の強度については、立っているときのバランスのところでもお伝えしましたが、靴底が柔らか過ぎると、足の変形も助長してしまいます。

どういうことか、簡単にお伝えすると

扁平足・外反扁平足はざっくり言うと、足が内側に傾く変形のことを言います。

f:id:tajax:20200617191123p:image

↑これは、足の関節が内側に変形していることを意味するのですが、靴底が柔らか過ぎると体重を支えるカカトと付け根(母指球)が沈み込んでしまうので、結果的にに足が傾きやすくなってしまいます。

そのため靴底が柔らかい=足が変形しやすいと言っても過言ではないでしょう。

▶︎今回の靴は、前述したように靴底・革部分ともに強度が弱めなので、その辺りは減点ポイントです。

最後に、靴底のウエストラインの幅について確認します。

f:id:tajax:20200609220025p:image

本来、このウエストラインについては、土踏まず部分は足が地面につかないからという理由で、ほそめに設定している靴がそもそも多いのですが、すべての人に適切なデザインではありません。

例えば、扁平足・外反扁平足の方は土踏まずが立位・歩行時に床についてしまうので、ウエストの細いデザインにしてしまえば、靴底での支えがなくなるので変形を助長してしまいます。

この靴では、

f:id:tajax:20200618174920p:image

↑ウエストラインはかなりしっかり幅があるので全然問題ありません。

・足の変形のしやすさ(後足部)についてまとめると、

▶︎靴底・革部分の強度は弱めですが、ウエスト部分でしっかり足を支えるので、扁平足・外反扁平足にはなりにくいと言えます(9/10)

・まとめ

f:id:tajax:20200618175058j:image

▶︎やや左右にふらつく可能性もありますが、足の変形はほとんどならないかなーと思います。

▶︎基本的な作りはしっかりしていると思いますので、ぜひチェックしてみてください!

⇒参考価格:3465円

⇒サイズ:12〜15㎝(0.5㎝刻み)

靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/

●靴のレビューサイト【靴ログ】はこちら↓

https://tajaxi.jimdofree.com

以上で終わります。最後までお読みいただきありがとうございました😊

コメント

タイトルとURLをコピーしました