疑問ロボ
足部って複雑だし難しいなー^^;
大切なのは分かるけど、そもそもアライメント評価の仕方が分からないです。
大切なのは分かるけど、そもそもアライメント評価の仕方が分からないです。
↑こんな方に向けて記載していきます。
○管理人プロフィール
▶足と靴専門の理学療法士(8年目)。新人教育担当。理学療法士になる前に、足と靴の専門学校にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は比較的豊富です。
▶実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝え出来ます。(ニーズがあるのかは不明)
✔目次 ・足部評価まとめ ・結語
・足部評価まとめ
▶足部アライメント評価といっても様々あるので、下記に分類して評価スケールをご紹介します。
・足指の評価 ・足部アーチの評価 ・足首の評価 ・全般的な評価スケール
足指の評価
【外反母趾角】
▶︎外反母趾角とは、外反母趾の重症度をみる角度です。
▶︎外反母趾の定義づけにも利用されている指標になります。
▶外反母趾は足部の変形との関連も深く、様々な機能低下を及ぼすので要チェックです。
詳細についてはこちら↓
足部アーチの評価
【内側縦アーチ高率(MLA)】
▶︎立位における内側縦アーチの高さを測定する際の評価となります。
▶︎床から舟状骨粗面の高さを測定し、それを足長で割った値(✖️100)がアーチ高率になります。
▶︎その他検査との違いとしては
・その他肢位での測定はなく、立位での測定値のみが分かる
・舟状骨の高さ以外の足部アライメントは評価できない
といったところでしょうか。
いずれにしても、これだけでは足部アライメント評価としては不十分ですが、多数文献も出ている為、有用な検査であることは間違いありません。
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【Navicular Drop test(NDT)】
▶︎日本語では、舟状骨沈降度検査と言います。
(読み方はナビキャラードロップテスト)
▶︎簡単にいうと、座位と立位で舟状骨の高さがどれくらい変化するのかを調べる検査です。
▶︎内側縦アーチを測る検査は他にもありますが、この検査の特徴は『肢位の違いによる変化率を測る』ということです。
▶︎これによって分かることは、内側縦アーチの柔軟性です。
▶︎柔軟性が低いと足部での衝撃吸収能が低下するということなので、その他関節の負荷にも関わっていきます。
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【Arch height index (AHI)】
▶︎簡単にいうと、足背の高さを測る検査です。
足背の頂点は内側にありますので、
『足背の高さが高いと回外位、低いと回内位である』ということがいえます。
▶︎内側縦アーチ高率やNDTなどでは舟状骨粗面の高さを測定しますので、そこが大きな違いとなります。
▶︎足長(FL:踵後縁から足趾末端)の 50%地点の足背の高 さ(DH)を切頂足長(TFL:踵後縁から第一中足指節関 節中心)で除して算出します。
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【外側縦アーチ高率(LAR)】
[LAR=(インステップ高)/(外踏まず長)×100]
↑算出方法はこんな感じです。
インステップ高とは、舟状骨の頂点の高さのことをいい、
外踏まず長は踵〜第五中足骨頭までの長さです。
↑これを
10%荷重 50%荷重 90%荷重などで
実施し、座位や立位等で測定し比較すると『外側縦アーチの柔軟性』も把握出来ます。
▶︎変化率は,荷重位と非荷重位における差分を体重 で除し,正規化するなどして算出します。
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【横アーチ長率】
▶︎横アーチ長率とは、
第 1 ~ 5 中足骨頭の距離を足長で除して算出します。
▶︎足幅÷足長✖️100%=横アーチ長率
▶︎また、足幅と足長を計測し,足幅を足長で除した値に 100 を 掛けて開張率として算出した値が 40.9%以上は, 開張足の可能性があるとされています。
▶︎測定肢位については、
10%荷重、50%荷重、90%荷重などと設定すると、信頼性が増します。
また、座位・立位・下腿前傾位などの条件でも測定している文献が散見されますので、また興味のある方は参考にして下さい。
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足首の評価
【leg heel angle(LHA)】
▶︎下腿(LEG)と踵部(heel)のなす角度です。
正確には、後額面から観察し、
・膝窩中央から踵骨上縁を結ぶ線を3等分した下1/3と、
・アキレス腱中央を結ぶ線と踵骨中央から結んだ線
のなす角度となります。
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【下腿傾斜角】
▶︎言葉のとおり、『下腿が傾斜している角度』ですね。
下腿の傾斜は、内外側・前後方向いずれにも言えますので、
前に傾斜していても下腿傾斜角
外側に傾斜していても下腿傾斜角
といいます。
そのため、文献等を読む際は少し注意がいりますね。(文脈や測定方向を考慮したら、まず間違えないとは思いますが。笑)
▶︎ちなみに前額面上からの観察では、
・下腿長軸
・床への垂直線
▶︎矢状面上からの観察では
・腓骨への垂直線
・床面と平行な線
これらが基準の軸になります。
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【踵骨傾斜角】
▶︎踵骨傾斜角とは、名前のとおり『踵骨が傾斜している角度』のことをいいます。
▶︎後額面上より、
・床面と垂直な線と
・アキレス腱中央を結ぶ線と踵骨中央から結んだ線
↑これらのなす角度を測定します。
▶︎詳細な肢位について明確に記載されたものは少ないですが、他の足部評価と同一の肢位で測定することが大切かと思います。
例えば、leg heel angleは
▶︎足の第2趾を正面に、左右の踵部を20センチ程度開けるようにして平行に立つ。
↑このように細かく設定して測定することが多いので、私自身は踵骨傾斜角についても同様の肢位で測定しています。
※詳細に設定した場合と自然立位では測定結果が異なります。
▶︎基本的には、検査ごとに肢位にばらつきがなければ、目的に応じて条件は変更しても問題ないかと思います。
詳細についてはこちら↓
※一見すると、これらの3つはほとんど同じ測定になるように感じますが、なぜわざわざ分けて評価する必要があるのでしょうか?
これについては様々な意見があるかと思いますが、個人的な見解としては、
『LHAの異常の原因を確定するため』
だと認識しています。
例えばひとえにLHAの異常といっても、
・下腿傾斜角が異常で踵骨傾斜角は正常
・踵骨傾斜角は異常で下腿傾斜角が正常
・下腿傾斜角、踵骨傾斜角いずれも異常
これらのパターンに分かれます。
つまり、どの部位による角度変化なのかを知るためには、個別的に踵骨傾斜角・下腿傾斜角も測定する必要があるということですね!
脚長差があった場合、大腿長・下腿長のいずれに左右差があるのか、詳細を検査する場合がありますよね。
それと同じで、足部アライメントもどの部位の異常かを把握しておく必要があります。
全般的な評価スケール
【Foot Posture Index】
▶︎FPIとは、特別な器具は必要とせず、視診と触 診で安静立位時の回内・回外が分類出来る評価方法。
▶︎6項目を5段階(-2.-1.0.1.2)で評価し、その合計点数で回内・回外を評価します。
▶︎最低点-12は過回外、最高点+12は過回内となります。
▶︎他の静的検査であるNDTやLHAなどの評価と比較すると、多面的に静的立位アライメントを評価出来る点が違いです。
▶︎また、器具を全く使用しない方法なので簡便に行います。
▶︎modelateからgoodと高い検者間・検者内で高い信頼性と妥当性を示している評価です。
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・結語
今回は、理学療法における足部評価についてまとめてみました!!
足部評価はそれぞれ特徴があるので、併せて行うことが大切ですね!
今回はこれで終わります。最後までお読みいただきありがとうございました!
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